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本田圭佑「本田ノート」のルーツはここに『本田の男は骨で闘う』

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本田の男は骨で闘う 本田圭佑、本田多聞を育てたオリンピアンの日本人の心を強くする言葉

『本田の男は骨で闘う 本田圭佑、本田多聞を育てたオリンピアンの日本人の心を強くする言葉』(本田大三郎・著/あさ出版)2012/3/16 1,470円 200ページ【単行本(ソフトカバー)】

「圭佑は私の兄の家で育ちました。圭佑がまだ小学生の頃、私は彼にせがまれて、“勝つためのノート”の取り方を教えたことがあります。毎日の起床時間や脈拍数、体重、食事内容、練習メニューや反省点を記録するこのノートはのちに『本田ノート』とよばれるものになります」

「圭佑」とは、サッカー日本代表・本田圭佑選手のこと。本書『本田の男は骨で闘う』は、大叔父・本田大三郎さんによって書かれた本。本田圭佑選手は大三郎氏の兄の孫にあたる。

大三郎氏は、オリンピックのカヌー日本代表選手の経歴をもち、現在は「マホロバ・ホンダカヌースクール」の代表を務める御年77歳。大三郎氏の長男は、レスリングで3度のオリンピック出場、現在はプロレスラーとして活躍している本田多聞さん。ご本人のみならず、一族からどうして一流のプロアスリートが生み出されたのか。その鍵となるのは“骨”。

本書では、スポーツの世界のみならず、社会人としての生活、ひいては人間としての生き方において、強く生きていくために必要な“骨”=芯をつくっていく考え方や心得が綴られている。

ハンドボール選手だった大三郎氏がカヌー選手に転向してオリンピック代表に選出される経緯、小学生の頃から大三郎氏の兄にあたる祖父のもとで育てられた本田圭佑選手の話であったり、多聞氏の名前の由来、多聞氏が中学時代にブラスバンド部に所属していた話など、メッセージとともに紹介されるエピソードも興味深い。

最初に、「いまの日本人に”骨”はあるか。時代錯誤と言われようと、あえて私は問いたい。私たちは日本人として恥ずかしくない生き方をしているのかと」と書かれていて、ちょっとカタい内容なのかなと思ってしまった。でも、日本代表のユニフォームを着くずしたスタイルで騒ぎになったスノーボードの國母選手に対する見方であったり、「そこで自分が禄を食んでいるのなら、組織の掟にはしたがわなくてはいけない」といったメッセージや、スポーツ以外にも文化的な活動をしたほうがいい、などの柔軟性のある視点が書かれていて、感銘を受けた。

冒頭の引用文の通り、「本田ノート」も大三郎氏の教えによるものだが、「圭佑は『本田ノート』をプロになってからもつけていたらしい」とそこは大三郎氏も知らなかったらしい。そこで続くメッセージにグッときた。
「本田ノートをつけることが直接強さに役立ったわけではないでしょう。でも彼がつけつづけたこと、つけようという意欲を継続させたことが、現在の圭佑をトップに押し上げたのではないでしょうか」

ところで、この本を読んだ後に、『永遠のゼロ』を読む機会があって、その中で、本田多聞さんの名前の由来となった山口多聞中将が登場してびっくりした。

【本書で特にグッときたフレーズ】
「自分を向上させるには、良きライバルの存在が必要だといいます。もちろんライバルはいたほうがいい。『あいつにだけは負けたくない』という存在があれば、励みになります。でもそれ以上に大事なのは、自分の味方、つまり応援団だと私は思います」

YouTubeの『本田圭佑・本田多聞を育てたオリンピアン・本田大三郎 特別インタビュー』では、本田圭佑選手、多聞氏の兄弟も一流のアスリートであったことが紹介されていて、よりアスリート一族ということがわかる。



投稿本田圭佑「本田ノート」のルーツはここに『本田の男は骨で闘う』朝の図書館(library in the morning)の最初に登場しました。


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